2010年8月23日月曜日

ドイツで鍛える生活 #31

**** 西洋かぶれの終焉 ****

えっ。マゲって切っていいもんかいな。
という周りをよそに。
バンザーイ!と村で一番にちょんまげを切り落とし。
ほうーっ!アメリカには掃除機というものがあるらしいぞー。
と聞けば。ほな。うちも。と。
掃除機をさっさと手に入れてみたりと。
そんな逸話が残るほど。
マユゲ家は西洋の香りのするものに弱い。

そんな家に育ったせいか。
私も子供のころからバリバリに欧米に憧れた。
中学生のときには。
ブルース・スプリングスティーンのLPをかけながら。
♫ Born in the U.S.A〜
と、一緒に歌っていた。
お前、U.S.Aで生まれていないやんけー。
という突っ込みは聞こえなかった。
で。本来、その歌詞は。
オレは黄色人種を殺すために外国に送られた。
という社会的な詩なのだけれど。
西洋にかぶれた中学生には知る由もなく。ただ。
♫ Born in the U.S.A〜 イェ〜イ。
だったわけである。

しかーし。
現実はBorn in JAPANなわけで…。
学校では。
やれ。制服が云々とかアルバイト禁止とかいう世界。
もー。日本はくだらん。と思い。
アメリカのTVドラマに出てくる学校がまぶしかった。

ベストヒットU.S.Aの世界の方が。
ベストテンより光っていた。
ベストヒットU.S.Aで英語を捲し立てる小林克也のほうが。
ベストテンで捲し立てる黒柳徹子より輝いてみえた。
外国がイケていて日本がダサかった…。

そのかぶれっぷりはしばらく続き。
20代後半で遂に日本を出た。
反アメリカな人々が大半の、
ヨーロッパとオーストラリア住んだためか。
アメリカに対する憧れはなくなり。
悪の中枢〜!と。
ジョージ・ブッシュが叫んでいるころには。
この国。アホ教団か。とさえ思っていた。
ヨーロッパの現実も見た。
もう。西洋は憧れでなくなっていた…。

しかーし。
やっぱり。自分は。
まあ。日本でいいか。
と思って日本に住むことはあっても。
心から喜んで日本に住みたいって。
思う日が来ることは一生ないと思っていた。

前回(ドイツで鍛える生活 #30 )。
自分の根底に流れる西洋かぶれが。
この地の果てまで来させたと述べたが。
ここに来て。
その代々受け継がれた西洋かぶれに。
変化が見られるのである。

なんか。もう一生、東京でいい。
って思えるのである。
今ならたぶん。
心から喜んで日本に住める。
ウーン。まさか自分かそんな風に思うとは…。
もしかして。
こう思えるようになるためにここに来たのか…。

西洋かぶれのDNA。
あんだけ憧れた外国。

ま。でも。日本に住んだら住んだでまた。
日用品がイケてないとかホザき。
ドイツのエコ洗剤とか。
イキがって買ってそうな気もします。
で。外国のラジオとかネットで聴いてそうだ。

なんだ。結局。ビョーキ再発か…。

2 件のコメント:

  1. どっちに住んでてもビョーキ。
    そうだとすれば、
    日本でイキイキとビョーキな方が
    健全なのかもね。

    健全なるビョーキ♫

    それこそあなたにぴったり♡
    でも、あと2年がんばろう!

    3という数字を信じて
    3日、3ヶ月、そして3年

    そうするとドイツでの3年が
    日本でのビョーキ生活のスパイスになるのだ。

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  2. えーっ。あと2年っすか。こっそり来年は日本。と心を決めているんだけど笑。まだ修行しないといかんかなあ。もー。頭が狂うっ!でも、そのスパイス論はよくわかる。

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