ドイツ語で。
ぜーんぜん…でない。というのは。
ガーニヒト…。という。
昨日。パン屋に立ち寄ると。
カマンベールチーズを載せたパンがあったので。
『カマンベールのパン一つ下さい』と私が言うと。
パン屋のお姉ちゃんは。
「あなたが何言っているか、
ガーーーーーーニヒトわかんないんですけどっ」
と。言った…。
☆×△◎!?
あー。もうびっくりした。
もー。何もねぇ、そんな。
ガーーーーーニヒト(ぜーんぜん)って言わなくても…。
そりゃーね。発音悪いですよ。
『カモベールノパン、イッコクダソイ』
みたいに聞こえたかもしれんよ。
でもね。ゲルマンよ。
他の国では。普通。聞き取れない時。
『sorry? 』とか『えっ?』って聞き返すものなんですよ。
『パン一個下さい』で。
いきなり。
『あなたの言っている事、
ぜーんぜん、わからないんだけどっ』
と、客に言わないのよー。
しかし…。
これがドイツなのだ。
で。こういう事がよくあり、凹むのだ。
ま。ドイツの洗礼みたいなもんです。
で。この洗礼がなかなか慣れない。
私なんてもうドイツに計3年以上いるが。
(ドイツ撤退&参戦を繰り返して計3年半)
今だにすごいダメージを受ける。
昨日は。ガーーーーニヒト。
と。パン屋で言われた瞬間(これまた表情もコワイ)。
胸に直径20cmの真っ黒い穴がぽっかり開き。
急にしょんぼり…。
気の抜けた幽霊みたいになってしまい。
怒られながら買ったパンの袋をぶら下げ。
なにも。そんな。
ガーーーーーーニヒト。
って言わなくても…ブツブツ。
と。うなだれながら。
テクテクと40分ほど歩き会社に行った。そう。ここでは。
いちいち壊れているような。
もろいハートでは住めないのだ。
いちいちヨロめいている私でも。
わかっているのだ。
彼らが怒っているわけではないことを。
パン屋のお姉ちゃんも怖いバスの運転手も皆。
普通に言っているだけの感覚しかないことも。
そして。その。
はっきり言うのが。
ゲルマン流のやさしさだということも。
私は知っているのだよ。
でもね。
そのゲルマン流のやさしさを本当に理解し。
それがやさしさだと感じられるようになるには。
ガラスのハートではダメなのだ。
はがねのハートを持ちあわせて。
初めて理解できるもので。
おそらく。鋼同士で同じ土俵に立ち。
ぶつかると見えるものなのだ。
片っぽが土俵に立つ前から。
あ〜っ。ヨロヨロ。と倒れていては。
鋼のハートの神髄は理解できない。
強靭な鋼のハートか。
なーんかあんま持ちたくないような響きだが…。
持てばゲルマン社会で楽になるのは確かだ。
しかし。鋼のハートを得ると。
何か失うような気がする…。
さあ。今日も。
パン屋に行かねば。
昨日と違うパン屋にいこっと。
でもあそこのオネエちゃんもコワイのよね…。
よしっ(←気合い)。
強靭な鋼のハートを持って。
パン屋へ行って参ります!
あー。そんなもん。持ちたくねー。
0 件のコメント:
コメントを投稿