**** ドイツ撤退への道 #3 ****
さて。
私の引越しは30kgのダンボール2箱程度。
引越し業者は使えないけれど。
えっこら郵便局まで運ぶのは無理という…。
超中途半端な引越しなのである。
日本だったら宅配業者なり、
郵便局なり(EMS)に電話すれば。
ダンボール1個でも取りに来てくれる。
しかーし。ここはドイツ。
生活の基本は。
『なんでも自分たちでやる』ことである。
集配サービスなぞない。
彼らにとって。
サービスなんつう物体のないものに。
金を出すなんて意味不明なのだ。
周りの人々と協力すれば済むことなのである。
言い換えれば、助け合いの社会。
ドイツ人は堅実(またはケチ)と有名だが。
皆の『一銭たりとも余計な金は払わん!』
という覚悟はすごいんだから。ホント。
このサービス業のない社会は。
すごい不便なのであるが。
あの財布の紐の堅さを見ている限り。
国民が自らそう望んでいるのではないかと思う。
よって。
この国のサービス業が発達することはきっと…ない。
もし。それが受け入れられた時は。
おそらく『助け合い』の社会も崩壊したときだろう。
ま。そんなわけで。
集荷のサービスがないなら。
自分たちでやればいいのであるが…。
便利な社会からこの社会へ飛び込んだ私は。
その自分たちの『たち』の部分が欠けているのである。
会社のボスなんかにも頼めるが…。
エレベータないし、5階だし、30kgだし。
ボス。腰抜けちゃったりして〜。とか。
運んでもらって『じゃあね』じゃ、失礼だし〜。
そのあとにカフェでも行っておごるか。とか。
でも。あの人と会話。弾まないんだよなー。とか。
『助け合い』『頼み合い』の社会に慣れていないもんで。
グチャグチャ考えているうちに面倒くさくなり。
えいっ。悪いクセだが金で解決。
高いけど。日系の運送会社に頼む。
さすが。日系。
一箱から取りに来てくれる。
当然、日本人のいないリューベックに支店はないので、
どっかのドイツの運送会社に委託される。
日系といえども。
もうリューベックに来る時は、
日系の「に」の字もないドイツの会社である。
ドイツの会社では伝言が伝わってなかったり、
重要な書類が回ってなかったりすることがよくある。
つまり。事務処理があまりできない。
果たして約束通り来てくれるのか…。
ところで。
ドイツの集合住宅では。
一階にメインエントランスがあり。
そのドアの外側に、
アパート全員の呼び鈴と名札がある。
郵便や配送などはここに名札がないと。
住所は合っていても持って帰られてしまう。
* * * * 荷物ピックアップ当日 * * * *
こんな重要な時に。
表札をいたずらで剥がされていたらいかん。と思い。
(ドイツ。わりと自転車泥棒とかイタズラとかが多い)
確認しに1階へ下りると。
えーっ。表札が次に住む人の名前になっているーっ!
ハウスマイスター(家の管理人)が気をきかして。
もう次の人の名前を貼っていたのだ。
もー。ドイツ人。
いつも仕事ちゃんとしてくれないのに。
なぜ、余計なところだけ、早いのだ。
慌てて、自分の名前もセロテープで貼る。
しかし。
通りがかりの若者にいたずらされたら悲しい…。
(↑まだ言ってる。ビョーキ)
1階のメインエントランスがガラスドアなので。
内側からもテキトーなドイツ語でメモを貼る。
『メモ: マユゲに用の方はxxxさんのベルを鳴らしてください』
よし。これで剥がされたとしても、
集配の人が帰ってしまうということがない。
完璧。ふう。あぶなかったー。
そして。金曜日。午後4時。
4時までにとりに来るはずなのだが来ない…。
やばい。週末になってしまう。
週末、ドイツ社会は止まる。
もーっ。今日、来なかったら、
私、月曜日の飛行機乗れないよー。
と思ってたら。
午後4時20分。来たー!ばんざーい!
やったー!
荷物。ちゃんと取りに来てくれたー!バンザーイ!
指定した日に取りに来てくれただけで。
もー。大感激!
ま。日本じゃ当たり前の事なんだけど…。
が…。あれ?!
控えの伝票もらわなかった…。
あのおっちゃん、なにも確認しなかった。
日本だったら。
ドライバーが伝票を確認し、サインして。
控えを渡し、伝票を荷物に貼って。
『では。確かにお預かりしました』となるわけだが…。
あのドライバー。
『あ。荷物これね。じゃあねー』だけだった…。
私。サインもしていない。
で。伝票をピラピラさせたまま。
荷物にさえ貼らなかった。
あれじゃあ。荷物と伝票がはぐれてしまうーっ!
荷物紛失の可能性大である。
で。『控え』を貰い損ねたので伝票番号さえわからない。
紛失してもトラッキングできないし、
伝票がないのでは、20万円かけた保険もおじゃんである。
『…… 』
もう自分のバカさ加減に腹が立った。
この『鍛える生活』を通して。
ここでは世の中は。
自然に回るものでなく、
自分で押して回すもの。
何度も確認して押す姿勢が大事であると。
あんだけ思い知ったはずなのに…。
『やったー。荷物とりに来てくれたー』と。
その感激だけで。
全てがすっとんでしまった…。
* * * * * * *
さて。
私の引越しは30kgのダンボール2箱程度。
引越し業者は使えないけれど。
えっこら郵便局まで運ぶのは無理という…。
超中途半端な引越しなのである。
日本だったら宅配業者なり、
郵便局なり(EMS)に電話すれば。
ダンボール1個でも取りに来てくれる。
しかーし。ここはドイツ。
生活の基本は。
『なんでも自分たちでやる』ことである。
集配サービスなぞない。
彼らにとって。
サービスなんつう物体のないものに。
金を出すなんて意味不明なのだ。
周りの人々と協力すれば済むことなのである。
言い換えれば、助け合いの社会。
ドイツ人は堅実(またはケチ)と有名だが。
皆の『一銭たりとも余計な金は払わん!』
という覚悟はすごいんだから。ホント。
このサービス業のない社会は。
すごい不便なのであるが。
あの財布の紐の堅さを見ている限り。
国民が自らそう望んでいるのではないかと思う。
よって。
この国のサービス業が発達することはきっと…ない。
もし。それが受け入れられた時は。
おそらく『助け合い』の社会も崩壊したときだろう。
ま。そんなわけで。
集荷のサービスがないなら。
自分たちでやればいいのであるが…。
便利な社会からこの社会へ飛び込んだ私は。
その自分たちの『たち』の部分が欠けているのである。
会社のボスなんかにも頼めるが…。
エレベータないし、5階だし、30kgだし。
ボス。腰抜けちゃったりして〜。とか。
運んでもらって『じゃあね』じゃ、失礼だし〜。
そのあとにカフェでも行っておごるか。とか。
でも。あの人と会話。弾まないんだよなー。とか。
『助け合い』『頼み合い』の社会に慣れていないもんで。
グチャグチャ考えているうちに面倒くさくなり。
えいっ。悪いクセだが金で解決。
高いけど。日系の運送会社に頼む。
さすが。日系。
一箱から取りに来てくれる。
当然、日本人のいないリューベックに支店はないので、
どっかのドイツの運送会社に委託される。
日系といえども。
もうリューベックに来る時は、
日系の「に」の字もないドイツの会社である。
ドイツの会社では伝言が伝わってなかったり、
重要な書類が回ってなかったりすることがよくある。
つまり。事務処理があまりできない。
果たして約束通り来てくれるのか…。
ところで。
ドイツの集合住宅では。
一階にメインエントランスがあり。
そのドアの外側に、
アパート全員の呼び鈴と名札がある。
郵便や配送などはここに名札がないと。
住所は合っていても持って帰られてしまう。
* * * * 荷物ピックアップ当日 * * * *
こんな重要な時に。
表札をいたずらで剥がされていたらいかん。と思い。
(ドイツ。わりと自転車泥棒とかイタズラとかが多い)
確認しに1階へ下りると。
えーっ。表札が次に住む人の名前になっているーっ!
ハウスマイスター(家の管理人)が気をきかして。
もう次の人の名前を貼っていたのだ。
もー。ドイツ人。
いつも仕事ちゃんとしてくれないのに。
なぜ、余計なところだけ、早いのだ。
慌てて、自分の名前もセロテープで貼る。
しかし。
通りがかりの若者にいたずらされたら悲しい…。
(↑まだ言ってる。ビョーキ)
1階のメインエントランスがガラスドアなので。
内側からもテキトーなドイツ語でメモを貼る。
『メモ: マユゲに用の方はxxxさんのベルを鳴らしてください』
よし。これで剥がされたとしても、
集配の人が帰ってしまうということがない。
完璧。ふう。あぶなかったー。
メモ: マユゲ(に用の方)は yyyさんのベルを鳴らして下さい |
そして。金曜日。午後4時。
4時までにとりに来るはずなのだが来ない…。
やばい。週末になってしまう。
週末、ドイツ社会は止まる。
もーっ。今日、来なかったら、
私、月曜日の飛行機乗れないよー。
と思ってたら。
午後4時20分。来たー!ばんざーい!
やったー!
荷物。ちゃんと取りに来てくれたー!バンザーイ!
指定した日に取りに来てくれただけで。
もー。大感激!
ま。日本じゃ当たり前の事なんだけど…。
が…。あれ?!
控えの伝票もらわなかった…。
あのおっちゃん、なにも確認しなかった。
日本だったら。
ドライバーが伝票を確認し、サインして。
控えを渡し、伝票を荷物に貼って。
『では。確かにお預かりしました』となるわけだが…。
あのドライバー。
『あ。荷物これね。じゃあねー』だけだった…。
私。サインもしていない。
で。伝票をピラピラさせたまま。
荷物にさえ貼らなかった。
あれじゃあ。荷物と伝票がはぐれてしまうーっ!
荷物紛失の可能性大である。
で。『控え』を貰い損ねたので伝票番号さえわからない。
紛失してもトラッキングできないし、
伝票がないのでは、20万円かけた保険もおじゃんである。
『…… 』
もう自分のバカさ加減に腹が立った。
この『鍛える生活』を通して。
ここでは世の中は。
自然に回るものでなく、
自分で押して回すもの。
何度も確認して押す姿勢が大事であると。
あんだけ思い知ったはずなのに…。
『やったー。荷物とりに来てくれたー』と。
その感激だけで。
全てがすっとんでしまった…。
* * * * * * *
ハイ。次。気を取り直して。
口座の金の移動チェック。
しかし。もうドイツを飛び立つ日がきました。
いろんな問題を残しつつ。
次回は。さようならドイチランド。
口座の金の移動チェック。
3日前。銀行にて、全財産を。
日本の自分の口座に移動したのであるが…。
えーっ。ない。
送金先の日本の口座にもないし。
送金元のドイツの口座にもない。
どこにいっちゃったのー。
私の全財産。
しかし。もうドイツを飛び立つ日がきました。
いろんな問題を残しつつ。
次回は。さようならドイチランド。
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