2009年12月21日月曜日

ドイツで鍛える生活 #3

**** 想定外ドイツ職場編 ****

日本で派遣切りになって。
ドイツの片田舎の街で。
画像編集ソフト開発会社に就職した。
35歳にして人生初の正社員である。

はて。こちらの会社。
もうすべてがびっくり。
勤務時間ノーチェックのため、
遅刻、早退とかの概念が存在せず。
なーんとなく10時くらいまでに来ていればよく。
ヘッドホンで音楽聞きながら仕事し。
昼はキッチンで料理してたりとか。
ジョギングに出かけたりとか。
まあ。やることやっていれば何していてもよいらしい。

職場は70%ほどドイツ人。残りは外人という構成。
ってわけで。私の想定では。
おおー!これは。
私の言語障害も時と共に良くなるのではないか。
英語もドイツ語もグイグイ上達し。
いいんじゃないの~?
という淡〜い期待があったのだが、甘かった…。

なんと私のプロジェクトチームは全員ルーマニア人。
ルーマニア人に囲まれているわけです。
というわけで。
全員、多かれ少なかれ言語障害児。
言語障害がよくなるどころか。
お互いの訛りや独自の文法に慣れることが先決となり。
"He don't 〜"みたいな独自の言語を習得している。
すんません。
人を利用して言葉を学ぼうという私が間違っておりました。

しかし。なるほど。こう来たか。
想定外であった…。
しかしまあ。ルーマニア。
共通の文化のバックグラウンドも何もないので会話が難しい。
話というのは。
文化や知識のバックグラウンドの共有。
というものがあって初めて成立する。
それがないと。
深い話、色つや(エロの意でない)のある話というのは成立しない。
つまり。
こんどの髪型、大木ぼんど目指すから!
と言っても通じないわけで…。
前髪短くて、後ろはまっすぐの整えた感じの髪型。
と。色もヘッタくりも面白みもない表現となってしまうわけです。
そんなわけで。
会話といえば天気の話とか。
ルーマニアではどうなの?
といったお国事情に話を振るのが限界で…。
それでは職場の人間的価値としてはイマイチなわけです。
なぜならば…。

仕事がデキるやつなんてごまんといる。
自分がいなくたって社会は廻る。
総理大臣にだって代わりはいる。

となると。職場での人の価値観というのは。
1. 毎日9時間顔をつき合わせても生理的に受け入れられるか。
2. 一緒にいて楽しいか。
というところが肝となってくる。

もう中年だし。外見も奪われつつある中で。
会話という武器も奪われた今。
はあ。君はどう価値ある人間になれるのか。

なんだ?
キラキラした目か、はたまた雰囲気か?
しかし。
普段からイケてる生活をしていないと。
そんなもんは得られんわけで。
こりゃー。立ちはだかる壁はでかい。
外見と会話以外で君は何を勝負できるか。

こりゃー。毎晩。
夜9時に寝てる場合でない…。

p.s. ここ2日ほどマイナス10度。一歩、外でりゃ体力奪われ中。

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