2011年1月31日月曜日

ドイツで鍛える生活 #51 

 **** 辞表提出 ****

私は。ドイツの現地の会社に。
日本から応募し、採用され。
どうしよー。ドイツだよー。と。
大騒ぎしつつ、
1人でこの地に乗り込んで来た。
つまり。
日本から送られているわけではないので。
私には。任期というものがない…。

遡ること4ヶ月ほど前。
この地で生きていくのは無理。と思い。
リューベック脱出計画を立てた。
しかーし。
『あと半年がんばろうよ。
その間に東京で仕事が見つかったら。
辞めればいいじゃーん』と。
ボスに言いくるめられ留まることになった。
(参照: ドイツで鍛える生活 #39, 40

しかーし。
書類的な問題もあり、
あと半年というのは口約束。
つまり。自分から辞めると言わなければ。
ずーっと居られるという。
とっても有り難い状態なのである。
と同時に。
それは何を意味するかというと。
自分で『終わり』を決めない限り。
『永遠にここにいる』ことも意味した。

そして。ボスが提案してくれた、
ドイツから日本への就職活動は、
なかなかきびしい現実があった。
ドイツで鍛える生活 #45 後半参照)

と。前置きと言い訳が長くなったが、
まあ。色々。思うところもあり。
実は。ずーっと。
撤退の時期を伺っていた。

しかーし。撤退…。
この見知らぬ土地で。
どうやってマットレスやら洗濯機を処分して。
どうやって家をまっさらにするのか。
布団もマットレスも処分したら住めないし…。
ウー。めんどくさい。

引越業者ねぇ…。
友人はインターネット工事の人に2回もすっぽかされ。
別の友人は。
不動産屋が忘れて約束の日に現れなかったりと。
まあ。ここでは日本では起こりえない事が起こる。
荷物を取りに来てくれる業者が来なかったら。
ヒコーキ、乗れないだろーがーっ!
ウーム…。

そして。ドイツのアパートの解約は。
月末から数えて3ヶ月前に言わないといけない。
しかし。後釜を自分で見つければ、
この規約は免除される。
とか。まあいろいろある。

ともかく。撤収は。
ドイツ参戦時より難関が多い。と。
ずーっと思っていたのだ。
ドイツで鍛える生活 #10 

しかーし。
そこへ。ふと。
単身。日本からリューベックへ、
身一つで参戦しに来た人が現れた。
女医さんで医学の研究で来たという。
彼女はうちに来て。
この家。いいわー。と言ってくれた。
彼女は家具を持っていないし家を探している。

私は。なんだか不意に来たこの波に。
どうしても乗りたかった。
頑張ればまだ居られる。でも…。
力尽きる前に、余力がある状態で。
日本に戻りたかった。
なんだかこれが。
今まで奮闘してきたご褒美のようにさえ思えた。
よしっ! 私はこの波に乗るっ!

「えっ。ここに住む?全部あげるよ」

というわけで。なんと。
私の撤退日が決まってしまったー。
あとは。会社。
時期的には、わりと落ち着いているから。
タイミングはよいはずだ。

そして。ボスに言った。
辞める。と。
彼は残念がってくれたが。
以前に撤退騒ぎを起こしたこともあり、
もう納得したようだった。
「じゃあ。手続きは来週に」と言って。
私のオフィスから去っていった。
よし。波には乗った。

    **** そして。翌週 ****
待てど暮らせど。
辞表を出せともなーんとも言われない。
あれ〜!? 今月が終わってしまう。
ここでは、辞める時は。常に月末。
そして。1ヶ月前に言わないといけない。
つまり。
2月に一歩でも入ってしまったら。
辞めるのは3月31日になってしまう。
それはまずい。家がなくなる…。

週も半ばに差し掛かったので。
秘書のおねえちゃんに聞きにいくと。
「えー。そうなのー。聞いてなーい。辞表、要るよ」と。
あー。そうか。
やっぱり。ここでは。
待っているだけではいけないのだ!

はて。
英語で辞表ってどう書くんだろうか?
x月x日を持って、leave xxx companyとか?
でも。ここは。せっかくなので(なにがじゃ!)
カッコよく書きたい。
じゃあ。辞職というと『resignation』か…。
でも…。辞書で調べると『辞任』とも書いてある。
えー。辞任って…。大臣みたーい。
私。平社員だし、そんなにエラくなーい。
と悩みつつ、なんとなく完成。 














提出。そして受理のサインももらった。
ふう。
あやうく。会社は行かねばならぬのに。
家がなーい。
という事態になるところであった…。

というわけで。
あっけなく撤収決定。
私の残された時間。あと1ヶ月。
リューベック生活も。
急に巻きが入って参りましたー。

さーてと。
これから。また勝負どころだ。
電気、電話、口座などの解約。
最後の月の電気代などの引き落としをどうするか。とか。
手続きのオンパレード。
アプトプット2歳児(ドイツ語ね)。
最後までなんとかやり遂げるぞー。

しかーし。
私が『波』だと思ったものは…。
実は私の人生のトラップだったりして〜。
ヒョ〜。おそろしい〜。
日本で何が始まり。
何が待っているのだろうか…。

4 件のコメント:

  1. あら、ひとまずお疲れさん。
    日本に再入国するまで油断出来ないぞーー!

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  2. 今度は。日本で再び『失業ブルース』が始まるねえ。どうすっかねえ…。もー。人生、先が見えなすぎ。こんなんでいいのかー。

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  3. マユマユゲさん、ブログをいつも手に汗握り読んでいましたが、1ヶ月ぶりぐらいに読んでみたらなんと!撤退になったのですねー!いや、これは前向きに行こうよ!ホント。

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  4. アハハ。手に汗握ってましたか。まあ。この不安定でドタバタなかんじ。
    10年前のミュンヘンとなーんら変わっていない…。そして3度目の撤退。しかし。ここが一番、ディーブな環境でした笑。おかしいなあ。フツーの会社員の生活のはずだったんだけど…。
    そうそう。もう一個、また意外な展開があるのだが…。まだ確定していないので、発表できぬ。。。

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